Knock our Heart -nockのひねくれブログ-

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「ユー・メッセージ」より「アイ・メッセージ」

フロイトユングと並ぶ力動精神医学の権威にアドラーという人物がいます。このアドラーが確立したアドラー心理学のなかに面白い内容がありました。

それは「人は褒めてはいけない」ということです。

 

「あなたは頑張った。すごいね。偉いね。」と褒めることは相手の能力を上から評価することと同じであり、それでは自立心は育たないというのです。相手の行動が自分が褒めてくれることを前提の行動になるため、「褒める」という餌がないと怠けてしまう。それにより相手より下の自分に甘んじてしまうといいます。

言われてみればそうかもと思います。褒められるとは最初は嬉しいけれど、数を重ねるにつれてだんだんとその効果がなくなってしまうのはなんとなく分かります。また、明らかに自分より立場の低い人から褒められると「なんだ皮肉か」と思ってしまうことがあるのも理解できます。

褒めることは相手に対して積極的にすべきことであるかというと一概にはそういえないようです。

 

そのことに対し、ではこういう風にすればよいという提案がありました。それは「ユー・メッセージ」ではなく「アイ・メッセージ」に言いかえるということでした。

「あなたは偉いね。あなたはよく頑張ったね。」と主語を相手にするのではなく、「あなたが良いことをしてくれて私は嬉しく思う。あなたが頑張ってて私はあなたを誇りに思う。」と自分の思いとして告げることが大事であるといいます。

これは「なるほど!」と思いました。

相手の行動に対する自分の思いを表すことで「上から」ではなく「対等な立場から」相手をほめることができる。確かに単純に褒められるより相手の思いを伝えてもらえた方が自己肯定感は大きい気がします。

「褒める」はある意味では一方的なアプローチ。それよりも双方向的な「思いを述べる」というアプローチの方が受け取った人の気持ちは嬉しいし、「自分ももっと相手に何かしてやろう」というやる気も出てきます。

 

褒めることだけでなく、相手に何かを伝えるときは「アイ・メッセージ」を心掛けると良いといいます。「すべての人間は対等である」がアドラーの主張ですが、対等な関係であるからこそ「相手のために」という感情が芽生えます。自分の思いを伝えることで相手と対等な立場でいられて、それによって自分のために何かしようと思ってくれるなんて、うまいようにできていると思います。

 

「ユー・メッセージ」より「アイ・メッセージ」

これは人とかかわる上で、今後使っていきたいテクニックであると思いました。